絵本 へいわってすてきだね

掲載日:2018年08月7日

へいわってなにかな。
ぼくは、かんがえたよ。
ねこがわらう。
おなかがいっぱい。
やぎがのんびりあるいてる。
ちょうめいそうがたくさんはえ、よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。
みんなのこころから、へいわがうまれるんだね。
これからも、ずっとへいわがつづくように、
ぼくも、ぼくのできることからがんばるよ。

これは沖縄与那国島の安里有生くん(当時小学校一年生)の詩で
2013年6月23日、糸満市の慰霊の日の式典に朗読されたものです。

今回ご紹介する絵本はこの詩に長谷川義史さんが絵を描いたもので、
今年の夏休みにこども図書館で借りて大変感動し
その後購入しました。

戦争の怖さ、残酷さを伝えることも大切ですが
小さな子供にはなかなか難しいものがあります。
この本の素晴らしいところは
子供が感じる平和についてだけ、語られていて
それにより日常のありがたみを感じることができるところです。

家族やお友達が笑って過ごせること
毎日ご飯が食べられること。
普通に暮らしていると忘れてしまう事ですが
この詩からは日常の大切さが伝わってきますね。

これは大人だけでなく、子供も何かを感じることができるのでは
ないでしょうか。

昔はおじいちゃんおばあちゃんが戦時中のお話を聞かせてくれました。
小学校の宿題でもそういったものが出た記憶があります。
今はだんだんそういったことを伝えられる人が少なくなってきました。

たくさんの情報は残っていますが、大切なのは
自分ごとにして想像してみることなのかなと思います。

へいわってなにかな。
ぼくは、かんがえたよ。

この一文から子供とお話することもできますね。

「そろそろ戦争について話したいな」と思っていても
なかなかきかっけがない人にもおすすめです。
戦争という言葉は使われていないので、震災や病気など
どういった事にも当てはめる事ができます。

一年生の書いた詩ですので選ばれた言葉はとてもシンプルで、
そして心にまっすぐ迫ってきます。
本当に素敵な詩だと思います。

夏休みの読書感想文にもおススメです。