-まずはじめに田上さんの仕事内容を教えてください。
産後ドゥーラとして、産後ケアの仕事をしています。具体的には、①産後プランニング、②母親サポート、③家事サポート、④育児サポートという4つに分類をして、メニュー化しています。どれも利用者様と相談しながら、内容を考え、組み合わせて提供しています。
①産後プランニングとは、産後どのように赤ちゃんや家族と過ごしたいか、ママと一緒にお話しながら考えていきます。出産時は産院等でよく実施されるバースプランですが、その後の産後についてのプランニングってまだ一般的になっていないんです。何となくママの頭のなかにある理想的な産後の過ごし方、慣れない育児に追われて見失いがちですが、産後の過ごし方って凄く大事で、ママが考える産後の過ごし方を実現させるお手伝いをしています。
②母親サポートとは、急激なホルモンバランスの変化によりいつもは大丈夫だったことが大丈夫じゃなかったり、心身ともにとても敏感な時期です。お話をしながらママの気持ちに寄り添い、支えます。孤独になりがちな産後、気軽に話せる話し相手になったり、病院や買い物への同伴、赤ちゃんのお世話、ママが気になる情報を提供するなど、内容は多岐にわたります。時にはママの睡眠時間を確保するお手伝いをしたりもします。ママがゆったりとした時間を過ごすためのお手伝いをしています。
③家事サポートとは、掃除、洗濯、料理など家事のお手伝いをします。慣れない育児、寝不足になりがちな時期の家事負担はとても大きなものです。産後の身体によい食事を作ったり、単に家事をこなすだけではなく、産後のママの身体のことを考えながら家事のお手伝いをしています。
④育児サポートとは、育児相談や上のお子様のお世話、赤ちゃんの沐浴、幼稚園や習い事などの送迎、妊娠子育てに関する情報提供などをします。ママが安心して赤ちゃんとの時間を過ごしたり、逆に、上のお子様との時間を持ってもらったり、まだまだ回復していない身体を無理なく大事にするためのお手伝いをしています。
私も2児のママをしていますが、産後って目の前の赤ちゃんのお世話に追われてしまい、どんな産後を過ごしたいかなんて考えたことありませんでした。自分の身体のケアすらままならない時期ですよね。私は妊娠したときに一番最初に悩むのが、つわり中や出産の時、子供たちどうしよう?!でした。こんな産後ケアのお仕事があることすら知りませんでした。是非より多くのママたちにこの素敵なお仕事のことを知って、利用して貰いたいですね。
-資格取得、社会復帰のきかっけは何だったんですか。
子供たちを預かってくれる友達、背中を押してくれる仲間がいたことが、私がずっと思い描いていた産後ケアのお仕事へ一歩を踏み出すキッカケを作ってくれました。
産後ケアに関する資格を取得したい、産後ケアのお仕事をしたいということを知っていた友達、仲間が私の資格取得、社会復帰の応援をしてくれたんです。
私自身、2児のママです。何かをしようと思うと、必ず最初に子供たちのことを考えます。資格取得は都内へ出向き、養成講座を受講する必要があります。小学校の息子と幼稚園の娘が帰宅する時間に間に合わないんです。子供たちを迎えに行ってくれたり、私が養成講座から帰るまで預かってくれたり、周りの仲間に支えられながら資格取得に臨みました。私のことを応援してくれる仲間がこんなにも身近にいることに、本当に感謝しています。
私も転勤族の妻なのですごく共感できます。新しい土地で新しい生活を始めるとき、子供がいなかった時には感じたことのない不便さや情報の少なさ、頼れる人のいない不安など、すごくすごく些細なことでも大きな負担になったりしますよね。そんな環境のなかで、こんなにも素敵なお友達と出会えて、田上さんのお人柄あってこそですね。
苦労した点、今後の展望などは次回以降へ続く。。。
1975年生まれ、高知県出身。
大学進学のため上京し、結婚後は転勤族で、名古屋、大阪、姫路、青森、市原に住む。
2008年生まれの男の子と2010年生まれの女の子のママ。自身の妊娠、出産、子育てを経験し、その時に感じた思いからママ支援活動を始める。
一般社団法人ドゥーラ協会認定産後ドゥーラとして産後ケアのお仕事をしながら、NPO法人いちはら子育て応援団の代表を務める。趣味はマラソンとガーデニング。ママが楽しく素敵に無理なく子育てできるように、をモットーに活動中です。